しん・古今東西

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『しん・古今東西』 #0736 (荒れた相場、根拠ない論に乗せられがちです)

2020年4月8日

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・荒れ相場が続きますが、「荒れ具合」を基準とすれば、今週の動きは「普通」

・偏差値でいえば、3月の急落時は20未満、今週は40から60の範囲内

・数日上げが続くと、根拠ないセールストークに乗せられがちです

 

それにしても、よく動きます。NYダウは一時900ドル高まで値を上げたものの、引値は前日比マイナスでした。欧米での感染者数や犠牲者が増えたなど理由は付けられるのですが、基本的に「荒れっ放し」なだけ。新型ウイルス感染の収束が見通せない中では、上が要因も下げ要因も「傷に塩」です。

算数の世界で言えば、相場は落ち着きに向かっているとも。受験でもお馴染みの「偏差値」で考えれば、今週の相場は概ね偏差値40から60の間で動いています。急落が続いているときは、偏差値20未満でした。

 

【偏差値は平均からどれだけ離れているか、「標準偏差」を基に計算します。因みに、「標準偏差」は平均値から各値がどれだけはなれているかを示します。

偏差値の計算方法は省略しますが、各人の点数が散らばっていると、標準偏差は大きくなる一方、偏差値は平均の50に近い値に収まります。】

 

細かい話はさておき、「偏差値20の下落相場」は、「それまで相場が安定していたのに、急に相場が荒れ出し、偏差値も小さくなってしまった」という意味になります。

逆に直近の動きは「荒れっ放しの相場なので、偏差値を出す上で基準(分母)となる標準偏差が大きくなった」ため、「値動きの割に偏差値も平均の50に近い値に収まる」といった感じです。

統計で言うところの「Zスコア」の話をしているのですが、何だか分かり難くてすいません…。

 

何が言いたいかといえば、荒れた相場を前提とすれば、多少の値動きも「普通の現象」と捉えることも可能、そんな感じです。

これが機械(プログラム)に組み込まれれば、ちょっと厄介です。直近の荒れ具合が「普通」となるためです。NYダウが1,000ドル動こうとも、「偏差値40から60の間でしょ。凡庸です」と解釈されてしまいます。

しかし、生身の人間はそうは行きません。例えば、NYダウが1日で1,000ドル上昇すれば、「おおっ」とばかりに高揚感が多少なりとも生まれます。反対に1,000ドル下げればガッカリです。

経済効果でも同様です。荒れ具合に関係なく、1,000ドル上昇は1,000ドル分の資産効果を生みます。「荒れ具合」を基準とした場合と、1,000ドルという絶対値を基準とした場合の解釈の違いが生まれる訳です。

この2つ、得てしてごっちゃにしがちです。1,000ドルは1,000ドルに違いないのですが、今1日で1,000ドル動く確率と、半年前の落ち着いた相場の下で1日1,000ドル動く確率は全然違います。今の方が圧倒的に高確率です。

しかし、ニュースを見る人の多くは、そんな確率の違いなんて無頓着です。ということは、ニュースの受け止め方も1,000ドル分の浮き沈みがそのまま反映されがちです。

心理の浮き沈みも激しくなります。これが各種煽りにも繋がります。気を付けたいのは、こういう時に限って「もう底値は脱した」といった根拠のない話が、雰囲気だけで受け入れられがちだという点です。

底値かどうかは正直分かりません。しかし、ここ数日の上げ下げを何かの根拠にするのは危険です。特に値上がりが続いた時に「いつ買うの?いまでしょ」みたいな話に乗りがちです。これだけは避けようかと思っています。

チャートで言うとボリンジャーバンドを参考にする時間、とも言い換えられます。偏差値40でもやられが大きいので慎重さも増します。ちょっとずつ手を出すという小心者な結論になっちゃうのですが、今はそれでも良いかと。

心配しなくても相場は暫く二転三転する、市場はそう語っています。